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2010.02.19 |
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グロッキーの全貌 【前編】 |
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足かけ3年に渡る サワムラ×ティムコ のコラボレーション 「グロッキー プロジェクト」 遂にその全貌を解き明かす時を迎えたわけですが、出来る限り多くの方に理解して頂くためにも 今回はブログの域を超えた内容で書き上げてみました。
グロッキーのコンセプトは、 バイトさせることが困難なスプーキーなバスを捕る! その名の由来は、アプローチのイメージをティムコ開発の鬼形氏に説いている時に、 「グロッキー状態のベイトをイメージする訳ですね!」 と何気なく発せられた言葉が通称名となり、 これまでの長い期間グロッキーと呼び続けた愛着で、自然と正式名称になったと言う訳です。 このグロッキーの特徴は様々なコンディションに幅広く対応する使用方法を有すること。 そしてシルエットの点ではハードベイトでの通常概念であるトリプルフックを排除し、 シングルフックをボディに直接装着しました。 これはただのルックスや主観だけではなく、長期開発で得た経験に基づいた理由とメリットがあるのです。
■実釣テストでのエピソード それは2年前にサワムラプロスタッフの高橋晃プロと山梨県の西湖でテストした時のこと、 その時のコンディションはワカサギの産卵に当たるシーズンで、 水面に弱って漂うベイトをプリのビックバスがボイルすると言うワクワクする様な状況だった。 私はハンドメイドのテストサンプルでわずか1時間程の間に20バイト以上。 ボッコボコという超ゴキゲンだったのに対し、彼は一般に入手出来る同サイズのミノー (普通にトレブルフックのぶら下がったヤツ)を使用していて、 一発もバイトしてこないと言う恐ろしい程明確な差が出たのだ。 そこで彼にグロッキーのプロトを渡したところ、なんとキャスト直後にキッカーフィッシュをゲットし、 バイト数も明確に増えたという驚きの結果となったのです。 つまりバスがトレブルフックを完全に見切っていたということ。
また、シングルフックが固定されていることでの更なるアドバンテージがあります。 トレブルフックの場合トィッチや、ジャーク時にフックがボディに当たることで、不要なサウンドを発生するが、完全ノーサウンドでのアクションが可能になり、 ラトル音やフックの当たる音を嫌うコンディションで明確に差が生じる。 そして、ジャークした時にフックに水圧を受ける事が極めて少なく、リップレスであることも相まって、 左右にダートするスライド量は皆さんが想像する以上に大きい! だから予期しないようなトリッキーなアクションも自在なのだ。 今回リリースのフローティングタイプではキャスト後に放置したまま漂わせたり、 ストップ&ゴー、I字形のスローリトリーブ、トィッチ、ジャーク。など使い方も様々という訳だ。
******************************** ★チューニング編 ************************************
● 水温と比重の関係 さて、 これからご説明することはグロッキーの強烈なパワーを体感して頂く為の不可欠な重要ポイントです。 通常ほとんどルアーはチューニングを施して使うという認識はないはずですが、 グロッキーは100%のポテンシャルを発揮させるためにウェイト調整を行なうことが必須となります。 そこで面倒とは思わずに是非ウェイトチューンにトライして頂きたいのです。 『初めからウェイト調整された製品を作ってくれればいいのに・・・』 と思う方も少なくないはずですが、 なぜウェイトチューンが必要なのか? 例えばミノーや、シャッドで【サスペンド】と表記されている製品でも実際にはジャストサスペンドではなく、 微妙なフローティングだったり、シンキングであることがほとんどです。 その理由としては当然個体差もありますが、それ以上に水温が大きく影響しているのです。 水温の違いによって水自体の比重が変化するのは周知の通りですが、 これが実に微妙で わずかのウェイト差でも浮き沈みの速度が大きく変わってしまうのです。
水は4度の時が最も比重が重くなります。 仮にこの水温4度でジャストサスペンドする様にウェイトチューンした物があるとします。 それをハイシーズンの水温20度で使用すると どうなると思いますか? 微妙にスローシンキングになるのです。 その逆で20度でジャストサスペンドにウェイト調整した物は最低水温期にスローフローティングとなります ですから比重の異なる数種類を用意することで、使用するシーズン、バスのコンディションに応じたレンジなどにキッチリ対応させるためにウェイトチューンが必要であると共に、 いくつかの比重の異なるチューンを用意することで、より多くのシチュエーションに完全対応することが出来るのです。
● ウェイトチューンの具体的なバリエーション フローティングでは、ノーマルそのままの浮力を持つ物と、 ウェイトを貼り、ほんの少し浮力を抑えたタイプが水温に応じて3種類程あればOK。 この場合のチューンに不可欠なシンカーは ZAPPU ボードウエイト が最適でハサミやカッターで簡単にカット出来ます。
★フローティング *ウェイトを貼らずノーマルのままで使用する時は着水後のデッドステイが基本。 時々アクションさせたり 表層のストレートリトリーブなどハイシーズンにバスを寄せる力は絶大です。 *浮力をやや落としたモデルへのウェイトチューンでは、 目安としての参考値が、幅3mm×長さ15mm にカットしたボードウェイトをフロントフックの後ろに貼ります。 ウェイトチューンした物は水面直下のI字スローリトリーブが基本。 その途中でリーリングを止めてゆっくり浮かせてのロングステイなども有効なアクションパターンの一つで、フローティングの範囲内で浮力の異なるウェイトチューンを施し潜行深度を変えるなども自在だ。 さらにリーリング途中でトィッチやジャークを織り交ぜてリアクションバイトを誘発する等も 今までにない無いトリッキーなアクションと共に手返し良く攻める! 要するに何でもありなのだ。
★シンキングにチューンする フローティングをシンキングにする場合ウェイトを貼る量が多くなるので見た目のリアルさが・・・ 本来ならサスペンドモデルに少量のウェイトを貼ってスローシンキングにするのがベストなのだが、 フローティングから先行デビューで、シーズン的にも早春と言うことでシンキングは不可欠なので、 フローティングでのシンキングチューンをご紹介しておきます。 因みにサスペンドモデルは6月にリリース予定となっています。 シンキングにチューンする場合のフォール姿勢は水平が基本。 ボードウェイトの参考値は、幅3mm×長さ30mm これをフロントフックの後ろに貼り、 顎の部分に幅3mm×長さ6mmを貼ることでシンキングになるはず? と言うのも製品個体差や水温によって貼るウェイトの量に差が生じるので、 臨機応変に対応する必要があるからだ。
そのフォールスピードは極めてスローに! どの程度のスローがよいかと言えば、 過去の経験上 1メートル沈むのに15〜20秒を要する位がベスト。 数値ではイメージしにくいかな? そして ・更にスローにフォールするモノ ・ジャストサスペンド、 ・逆にやや早くフォールするモノ この様な4つのフォールスピードに調整した物を持つことで、 泳がせるスピードとレンジコントロールのバリエーションが広がるため、 様々なコンディションに対してローテーションが可能となり、捕れる確率を飛躍的に向上させることが出来たのです!
● 究極のサイトフィッシング! この後アプローチ編で詳しくご説明しますが、 キャスト後のグロッキーの位置を見失うことなく、認識する事が非常に重要です! というのもグロッキーは究極のサイトフィッシングが根幹であり、 トレースするラインや、レンジ、狙うべきストラクチャーとの距離など、 ルアーのポジションが見えていなければ成立しないばかりか グロッキーを発見して寄ってくるバスや、バイトの瞬間すら判断出来なくなります。 その場合見やすいカラーの選択は勿論ですが、 よりリアルなカラーというのはバイトチャンスを高める上でも重要な要素の一つだと思うのです。 当然リアルカラーではポジションを見失いやすくなるので、 インディケーターを背中に貼ることで確実に認識することが出来ます。
実はグロッキーだけではなく様々なルアーにも応用しており、絶対お勧めのチューンです。 このルアーインディケーターは本来丸くカットされた部分を貼る目的で型抜きされており、 抜き後のシートは不要に思われがちですが、あえて直線部分を利用します。 下からのバス目線にも目立たず視認性アップの両立技。 左は未使用品。分かりやすくするために右は丸い部分を全て剥がしています。 その間の直線部分をハサミでカットして背中に貼るだけです。
ここまでがフィールドでの使用前に是非行なって頂きたいチューニングです。 ルアーに手を加えることで愛着や信頼が増すものです。 今回のウェイトチューンやインディケーターは他のルアーにも幅広く応用が出来、 スキル向上にも必ず一役買ってくれると信じています。
そのグロッキーは平成22年2月22日、午後2時22分に? ティムコより全国出荷。 地域によって異なりますが早ければ翌日の23日に各ショップにてデビューです!
と言うことで、チューニング編までで こんなにも長文となってしまいましたので、 来週に後編としてアプローチとタックルのについて解説します。 先ずはグロッキーを手にして頂き、ルアーのチューンを行なっておいて下さい。
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