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2010.11.15 |
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アルデバラン フィネス コンセプト編 |
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今シーズンのTOP50旧吉野川戦のプリプラクティス前に完成したKTFアルデバランのファーストプロト。 現時点でセカンドプロトまで進化を遂げ、そのテスト結果は申し分なく順調に完成に向けて進んでおり、すでにテストを兼ねて実戦投入しているためその存在をご存じの方も多いと思います。 リリースまでもう暫く時間を要するモデルですが、今日はKTF アルデバラン フィネスのコンセプトをご紹介をします。
【遠心モデルのメリットとデメリット】 これまでにRevo、PX68のマグネットブレーキモデルを手掛け現在に至っているKTFチューンドモデルですが、遠心ブレーキを持つアルデバランもベイトフィネスに大きなアドバンテージとなる要素を兼ね備えたモデルであり、両ブレーキシステムの異なったブレーキ特性で、共に一長一短はありますがベイトフィネスシステムに於いて遠心モデルは決して外すことはできません。 遠心モデルは軽量ルアーのピッチンでマグネットモデル以上にスムースな伸びが最大の特徴で、 フルキャスト時にもブレーキセッティングを変更すること無くそのままキャスト出来るのも大きなメリットです。 ただし、そのパフォーマンスを100%引き出すブレーキセッティングと、高度なサミングコントロールが要求されます!
ベイトフィネスに不可欠なリールの条件は超軽量ルアーのキャストでストレス無くラインが出て行くスプールのレスポンスです! そのレスポンスを左右するのがスプールの軽量化であり、糸巻き量も必要最低限に止めることによって超軽量ルアーも全くストレス無くピッチン&キャスト出来るようになるのですが、 スプール自重(ラインを含む)が軽くなることで、慣性が小さくなるため弱いブレーキでも充分にバックラッシュを押えることが出来るようになります。 マグネットモデルではこのブレーキ調整がパーミングカップのブレーキダイヤルで素早く簡単に微調整できます。 しかし遠心モデルの場合今までのブレーキシステムでは、パーミングカップを開けてブレーキブロックの調整が必須で、 特に超軽量なフィネススプールではブレーキブロック1個出しでは弱くラインが浮きすぎ、2個出しでは強く効き過ぎでルアーの弾道が浮いたり、飛距離が伸びないと言うことが顕著になります。
この様にその中間が欲しいと言うことが多々あり、そのストレスを軽減すべくフィネススプール専用のブレーキを開発しました。 と言うのも先程申し上げたように遠心モデルのスムースな伸びと、フルキャスト時にもブレーキセッティングの変更無くそのままキャスト出来る。この最大のメリットを最大限引き出すためです。
そのブレーキシステムは未だお見せ出来ませんがこれが心臓部のフィネススプールです。
ブランキングを施すと強度をそこなうの? 時にそんな質問を受けますが、それは間違いです。 これだけのブランキング加工しても全く強度を損なうことがないのは、高精度な加工技術に基づき、強度には全く不安を残すことのない設計によって実現出来るのです。 いわばブランキングスプールはハイクォリティの証でもあるのです! 軽量フィネススプールの単体重量は6.9g 参考までにスプールシャフトのマテリアルに超々ジュラルミンを採用したプロトでは 4.5g と言う驚異的な軽さでしたが、回転軸であるためそこでのウェイト増はレスポンスにはほとんど影響しないので、ここでは強度保持のため製品には○○○ステンレスを採用します。 因みにその4.5gのウルトラ軽量プロトでも全く問題なく 先日のJBクラシックやエリート5でも大活躍してくれました。
前記したブレーキの話に戻りますが、 マグネットモデルの最大のメリットはピッチン、キャスト時、向かい風などの状況変化にもパーミングカップのブレーキダイヤルで簡単且つ瞬時に調整出来ることです! これはベイトリールに慣れないビギナーの方にとってもバックラッシュを恐れず簡単に楽しくキャスト出来るという事にも大きく貢献するブレーキシステムでもあります。 ですから本来遠心モデルをマグネット化することはブレーキ調整が面倒且つ調整が難しく、デメリットだらけという事になるため、遠心モデルの優れたところを更に引き出すことを目指し、 フィネスブレーキが一番欲しい中間の微妙なブレーキセッティングセッティングを可能にし、ソフトなサミングコントロールで今までに体感したことのないスーパーレスポンスを手にすることが出来るようになったのです。
ただしバックラッシュを防ぐためのサミングコントロールの代わりにメカニカルブレーキを締め込んで回転をスポイルすることは、 レスポンスや飛距離低下に直結し、本来のパフォーマンスを殺してしまうこととなるので絶対に使いたくない事の一つです。
もう一つの遠心モデルでのメリットに、ルアーをフォールさせる際ラインの出が非常にスムースであるため、橋脚等の縦ストラクチャーや、ディープレンジで素早くタイトにルアーを落とすことが出来る点です。 その反面着底と同時にスプールの回転を止めないと簡単にバックラッシュしてしまいますね。 また、バックラッシュを直すのもマグネットモデルより多くのラインを出す必要があります。 この様な特性をよく理解して頂いた上でニーズに応じたセレクトをした頂くことが大切です。
簡単に申し上げるとRevoワークス仕様、PX68は簡単で楽なメカ。 それに対するアルデバランはF1マシーンの様な存在です。 私も少し前はピッチンとスキッピンでしかサミングをする事がなかったのですが、 ブレーキのセッティングを弱くし かなりピーキーなセットでも投げられる様にサミングの練習をしてきました。キャストするルアーのウェイトが軽ければ軽い程、ソフトなサミングコントロールが要求されますが、 これを機にキャスティングのスキルは一気に向上しました。 当然のことですね。
この様にその特性を理解しピーキーなメカを自分の物にしてしまえば驚くべきパフォーマンスを発揮してくれるそれがKTF アルデバラン フィネスなのです。
ここまで読んで頂いた方の多くは、 「・・・そ〜か〜難しいのか〜・・・」 と感じたかも知れません。 少々難しさを強調しすぎたかも知れませんが、 パフォーマンスを損なわない丁度イイベストセッティングをフィネススプール専用設計のブレーキが強力にサポートしてくれるのでご安心下さい!
さて、コンセプト編だけでこんなに長くなってしまいましたが、明日はメカニカルなスペックについてご紹介しますので要チェックです。
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968 969 970 971 972 |
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